top of page
back.jpg

​私にとっての当たり前…。

私が8歳の時に4歳歳下の妹が高機能自閉症(現在の自閉症スペクトラム)の診断を聞く。私にとってたった一人の妹だったので、私と違う物の考えや表現をするなぁというくらいで私にとっては「普通」の妹でした。妹には私と違ってすごいところや尊敬すべきところがたくさんあって、私は私でそれなりに個性がある人間だと思っていました。その違いが「障害」からくるものだとは考えたことがありませんでした。

 1歳〜6歳まで、アメリカで生活していたこともあり、外に出れば色々な感性、価値観の人がいましたし、さまざまな言語や肌の色の人も溢れていました。それもあって、妹からスムーズに返事が返ってこなかったり、急に文脈にないことを口走ることも個性の一つくらいにしか考えていませんでした。。

生い立ち写真3.jpg
生い立ち写真1.jpeg

出会って、知って、触れて…。

大人になるにつれて、自分のことで精一杯になり段々と妹と生活する場所が違っていきました。それと共に健常者、障がい者の違和感も感じなくなっていきました。
 そんなある日、妹が通っている京都市ふしみ学園に訪問する機会がありました。「知的障害者の人がたくさんいるところで失礼があってはいけない。」ととても緊張していったのを覚えています。しかし、そこで目にしたのは色とりどりのアート作品と一心に自分を表現する人たちの集まりでした。そこに妹もいました。黙々と創作していて、妹は今まで自分に向き合い続けてきたことを知りました。

​ 私はアートに今まで興味を持ったこともなかったのですが、一瞬でその世界に引き込まれ、この世界を多くの人に知ってほしいと思いました。

bottom of page